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信頼できる高品質修理 メンテナンスサービス
日本のオーディオ、黄金期の記憶
『サン・トリ・パイ』
ご存知の方には懐かしい響きですね。
バブルの頃まで、日本製のオーディオは国内だけでなく、世界中の憧れでした。
渋谷のKENWOOD、目黒のPioneer、大崎のSONY。街には憧れのブランドがいくつもあって、いまの渋谷ヒカリエが建つ前のビルに、KENWOODのネオンサインが灯っていたのを覚えている方も、いるかもしれません。
あの頃、日本のオーディオ市場は活気にあふれていました。開発も、設計も、音質評価も、製造も、そしてサービスも——どれもが花形の仕事でした。アナログからCDへと時代が移っても、原音を大切にする正確な音、緻密で精巧な”ものづくり”は、日本の工業製品の誇りでした。
あなたの機器が秘めた価値
1970年代から90年代にかけて作られたオーディオには、いまでは考えられないほどの技術と物量が注ぎ込まれていました。コストのかけ方が今とは違い、贅沢な物量の部品も、採算を顧みない設計思想も、ときには材料から自社で——。同じものを今あらためて作ろうとしても、もう作れない。当時の市場の活気と、メーカーの意地が生んだ産物です。
オーディオの価格は、いまも上がり続けています。けれど価格と中身は、必ずしも比例するとは限りません。当時10万円だった機器のほうが、いま何倍もする機種より、はるかに濃い技術と物量を備えていることも、珍しくないのです。
おそらく多くの方が、ご自身の持つ一台が、これほどの価値あるものだと分からないことも多いと思います。その価値に気づいたとき、機器への愛着はいっそう深まり、本来の性能で、また音を楽しみ続けたい——そう思っていただけるのではないでしょうか。
ヴィンテージカーを思い浮かべてみてください。古い名車に高い価値がつき、専門の整備士がいて、相応の費用をかけて維持される。それは、その一台が「当時だからこそ到達できた質」を備えていて、「いまも色褪せない」からです。オーディオも、同じなのかもしれません。整備に相応の費用がかかったとしても、それは同じ価格で現行機を一台手に入れることとは、少し違う話のように思います。私たちは、その一台が持つ本来の価値を、本来の姿とともに、もう一度蘇らせます。
クラフテッド・オーディオ・サービスという名前
私たちティーエス・プロは、Trio——のちのKENWOODからスピンアウトした集団です。現在でもハイエンドメーカー含めオーディオメーカーサービスを担当しており、その国内外のメーカーサービスで培った知識と技術があります。そして、長年、現場で数えきれない機器と向き合ってきた匠たちがいます。図面の残っていない機種でも、まず自分の手で可能な限り回路図を起こし、設計者が何を考えてこの一台を作ったのかを読み解く。どこに手を入れ、どこは触らずにおくか、部品の一つひとつまで——その見極めができる技術です。
「クラフテッド・オーディオ・サービス」という名前は、ただ修理する、という枠を超えたい——そういう想いから名付けました。最良の状態に整えた部品の一つひとつから製品を組み上げ、当時の輝きを取り戻す——昔の技術者の熱量そのままに匠のごとく拘り妥協なく作り上げていく、という想いです。
オーディオを手放すとき、多くの人は「買い替え」を考えます。けれど私たちは、もうひとつの選択があると思っています。買い替えるのではなく、いま手元にあるその一台を、本来の姿へ戻すこと。中古市場に並ぶのは、同じ型番の、別の誰かの一台です。あなたが何年も連れ添ってきたその一台は、世界にひとつしかありません。最も入手の難しい部品——その一台そのもの——を、あなたはもう持っているのです。
あなたの一台を
初任給で手に入れた一台。大切な人と聴いた一台。いつか欲しいと憧れ続けた一台。もし、その音がいま少し曇っていても、眠ったままになっていても、どうか、あきらめないでください。本来の姿は、まだ取り戻せます。
一台の名機がふたたび本来の音を取り戻すこと。その積み重ねが、日本のオーディオ文化を次の時代へつないでいくと、私たちは信じています。
オーディオサービス部責任者
松尾 洋